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【サロンのための美髪と経営コラム】シリコンは髪や頭皮に悪いのか?

皆さんよくご存知の「シリコン」ですが、髪や頭皮にとって悪いものなのでしょうか?
お客さまに聞かれた場合、どのように回答されていますか?
ノンシリコンシャンプーなどの製品があるぐらいですから、やはり良くないのでしょうか?
今回はシリコンについてのお話です。

INDEX

シリコンとシリコーン

サロン業界でシリコンと呼ぶものは、正しくは「シリコーン」という成分で、本来、シリコンとシリコーンは別々のものです。

シリコンは、ケイ素(Si)という元素のことで金属ケイ素とも呼ばれ、電子機器の半導体などに使用されています。
アメリカにシリコンバレーと呼ばれる、半導体やIT企業が集まっているエリアがありますが、そのエリア名の由来となっています。

そしてシリコーンは、ケイ素や酸素などから作られた合成成分のことです。
ヘアケアなどには、髪を被膜し滑らかさやツヤを与えたり、摩擦や静電気の防止、施術の作業性向上といった目的で使用されています。
サロン業界以外にも、化粧品や工業・建築・農業・食品・医薬品など、さまざまな分野で使用されています。
このように食品や医療の分野でも使用されるなど、安全・安定性が高いという特長があるのですが、なぜサロン業界では「悪いもの」と認識されているのでしょうか?

シリコーンが悪いものと思われはじめたのは、2000年代半ばの出来事がきっかけでしょう。
その当時人気を博したヘアケアを使用すると、その後ヘアカラーが染まりにくくなり、その原因がシリコーンであるという噂が流れました。
実はシリコーンには、さまざま種類があるのですが、この当時はシリコーンを一括りにして悪いものと言われました。
美容師さんの間では「噂は本当だった」という意見もあれば、「噂のようなことは起きない」「単にヘアカラーのミスでは?」などの意見も出るなど、真相は不明でした。
その後、噂は収束していきましたが、2010年代はじめ頃から、今度は、”シリコーンは毛穴に詰まる・頭皮トラブルに繋がる”として、ノンシリコンシャンプーが流行しました。
このブーム以前から、サロン専売品シャンプーにはノンシリコーン処方も多くありましたが、一般品のコンセプトやプロモーションなどがお客さまの心に響き、大きな売上となりました。
その後の研究では「シリコーンが毛穴に詰まったり地肌にダメージを与える事実はない」「シリコーンがヘアカラーやパーマに影響を及ぼすことはない」といった見解も示されるなど、一連の出来事は落ち着きを見せています。

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「適材適所」使い方しだい

このように、さまざまな出来事があったうえで、あらためて重要なことは、シリコーンを「良い・悪い」として捉えるのでなく、「適材適所」として考えることだと思います(シリコーンに限らず、他の成分にも言えるでしょう)

例えば、シリコーン配合のヘアケアは特にハイダメージ毛などに有効で、キューティクルが減少した髪を被膜保護し、摩擦ダメージなどから髪を守ってくれます。
また、多くの女性が好む質感の「滑らかさ・ツヤ・しっとり感」などを表現しやすい特長もあります。

一方で、髪に合わない方が日常使用すると、典型例として、はじめは問題なくても、徐々にベタつきや、硬さ・きしみ・パサつきなどが現れることがあります。
しかしこれは、シリコーンや製品に問題があるというよりも、製品の選択・使い方の問題です。

特に一般の方の場合「ハイダメージ毛用や、滑らか・ツヤツヤになる製品」は「通常品よりも髪に良さそう」という理由で、髪質問わず、積極的に使用される方もいらっしゃいます。
これらを見ていると、美容師さんのお客さまへのヘアケアアドバイスが、いかに重要か分かります。

どのような髪に合わないのか?—
さまざまな種類のシリコーンや製品ごとの処方があるため「このような髪には使わないほうがいい」と断言しにくいのですが、シリコーンの有無にかかわらず、心がけることは「過剰なケアは控える」ことだと思います。
例えば、健康毛にハイダメージ毛用を使用しない、または「週に1~2回の集中タイプ」を毎日使用したりしない、などです。
また、トリートメントの使用時に多くみられる「あまり流さない」のも、基本おすすめしません。
「髪に残したほうが良さそう」ですが、これが毎日となると過剰ケアになりやすいため、適切にすすいだほうが良いでしょう。

ちなみに、私の家族の話をしますと、20年近くずっと、シリコーン配合の同じシャンプーを使用しています。
これまで頭皮トラブルはなく、髪はツヤツヤで、ヘアカラーも問題なく楽しんでいます。
「これからも、このシャンプー以外考えられない」とも言っています。
しかし、髪が健康な私の場合、指通りやツヤ感はとても良かったのですが、徐々に髪の重さが気になり始め、1ヶ月ほどで使用をやめました。

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アウトバス・スタイリングアイテムについて

前項で「過剰なケアは控える」と書きましたが、ケアを考える場合、シャンプー・トリートメント以外にも、アウトバストリートメントやスタイリングアイテムなども含めて検討することが大切です。

シャンプー・トリートメントが適していても、これらがプラスされることで過剰となる場合もあります。
影響力としては大きくないかもしれませんが、毎日のように長時間つけっぱなしになるため、少しずつ影響が現れる可能性があります。

仮に、アウトバス・スタイリングアイテムが原因で髪に違和感が出てきたとしても、多くの場合これが原因とは考えず「シャンプー/トリートメントを変えてみようかな」となると思いますから、解決に時間がかかるかもしれません。

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おわりに

私の経験の一例ですが、新規のお客さまで髪の硬さが気になる方に対し「髪質やダメージ以外に、ケアのし過ぎが原因ということもありますよ」とお話すると、およそ半数の方に心当たりがありました。

古くから「毒か薬かは、量・用法によって決まる」という考えがあります。
同じ成分であっても、量や使い方しだいで、良いものにも悪いものにもなるというものです。

最後に、サロンワークでの例を挙げると、
髪を傷めるアルカリも、うまく活用するとトリートメントを髪内部へ送る手助けをしてくれます。
髪を等電点に戻す酸も、使い方を間違うと髪を傷めてしまいます。

まさに使い方しだいですね。

商品教育 桝田

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