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今さら聞けない?!開業費の考え方!


知らない人は損をする!?税金の豆知識
こんにちは、株式会社エフアンドエムです。

今回は開業費についてのお話です。既に開業してサロン経営が軌道に乗っている方も多いと思いますが、開業費の取扱いについてです。前回お話した減価償却同様に、計上方法は単純ではありません。経営者として必読の内容です。それでは始めます!

そもそも開業費とは?

事業をはじめる際には様々なお金が発生します。事業を開始するために要したお金を総称して「開業費」と呼ばれます。

業種にもよりますが、一般的に多くの費用が発生するのが開業費の特徴でもあります。具体的には下記にあげるものは開業費にあたります。

開業費の例 ※個人事業主の場合

  • 仕事用の備品調達費
  • 印鑑や名刺の作成費
  • 業務案内や広告用チラシ等の作成費
  • 店舗工事費
  • 接待費(相談者との飲食代等)
  • 準備活動に要した交通費
  • 土地、建物等の賃借料
  • 電話、インターネットなどの通信費
  • 保険に関する費用
  • 事務所経費(賃貸料、水道光熱費他) 等

上記をイメージするだけでもかなりの金額の費用になるイメージですよね。

また、支出した時期に関しては、開業前に支払った費用でも開業のために支出したことが説明できれば適用になります。

とはいえ、数年前に購入したレジや機器を開業費として計上するのをOKとすると少し強引なような気もします。つまりは常識の範囲内か、税務署にも認定してもらえるかどうかを基準に考える必要がありそうです。

開業費の仕訳処理と償却について

これら開業費などの繰延資産は、5年で均等償却(経費として計上)することもできますが、任意償却も認められています。また、毎年の償却額の下限が設けられていないほか、「5年経過後に未償却残高を必要経費として算入できない」とする規定も特にないため、まったく償却しない年や未償却残高を全額償却する年があってもよいとされています。

したがって、節税を考えたときに任意償却による償却を選択するのが得策となります。利益と相談しながら、償却期間や償却額を自由に設定できる、非常に有効な課税対策です。

下図にて具体的に見てみましょう。

 
上の図で説明すると、初年度に300万円の開業費が発生したとします。

ここで任意での償却を選択していれば…

  • 初年度:利益が出ずに赤字だったから使わない
  • 2期目:ちょこっと利益が出たから”30万円”だけ償却しよう
  • 3期目:たくさん利益が出て税金高くなるのイヤだから100万円償却しよう

というように、その年の事業の利益額に応じて償却額を選択することが可能となります。これによって節税を図ることができ、キャッシュフローの観点からも重要な選択肢といえます。

さらには5年間赤字続きで6年目に大きな黒字に転じたような場合、赤字分は償却費として計上せず、6年目に全額一括で償却するというようなことも可能です。

いかがでしたでしょうか。これまで見てきたとおり、開業費は通常の経費とは全く違う概念で処理することができ、そのやり方、具体的には、もれなく経費計上すること、任意償却による計上タイミングと金額の調整で、うまく節税することが可能です。開業する際は是非参考にしてください。

もちろんこれらの考え方はあくまでも例であり、正解はありません。しかし重要なのは、経費を計上するという方法一つ取ってみても、選択肢は複数あり、自分の事業の利益に応じて選択することが大きな意味を持つということです。これらを参考にして、是非みなさんの事業運営に役立ててください!

<関連リンク>
■国税庁 開業費

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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株式会社F&M
1992年に記帳代行サービスを開始して以来15年にわたり、60万件を超える記帳代行の実績あり。月々の記帳処理をはじめ、「税理士」や「司法書士」とのネットワークにより、個人事業主の法人化や確定申告書の作成・提出など、経理や税務に関する業務のお手伝いを行っている。
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